社長には元アストラゼネカ・益尾氏が就任
コニカミノルタ株式会社は9月26日、都内で記者会見を開き、10月1日に個別化医療分野の新会社「コニカミノルタプレシジョンメディシンジャパン」を設立することを発表した。同社社長には、アストラゼネカ会社で、専務取締役ならびにオンコロジービジネス日本代表を務めていた益尾憲氏が就任する。
同社はこれまでに組織上における1分子の標識化を可能としたHSTT技術と微量の血中タンパクを定量化するSPFS技術など、多くの基盤技術を既に有しているが、今回の新会社設立で個別化医療分野でのビジネスを加速させる狙いだ。これに先立ち、同社は2017年に遺伝子診断のAmbry Genetics社と創薬支援のInvicro社を買収している。
コニカミノルタの山名社長は「2021年度にはこのプレジションメディシン事業で1000億円の売上を目指したい」と期待を表明した。
従来の創薬プロセスをテクノロジーで変えていく
新会社の社長に就任予定の益尾氏は「大手製薬企業10社以上とディスカッションした結果。創薬プロセスはまだまだ変えることのできる余地があり、そこに我々のビジネスチャンスがあることを確信している」と語り、新会社が国内で提供する具体的なソリューションサービスとして、以下の3サービスを掲げた。
- 製薬企業やアカデミアに対する、研究開発を加速化効率化するカスタマイズドサービス
- 医療機関に対する、遺伝子検査やタンパク質の分子標識・解析技術を用いたサービス商品
- 蓄積した情報に基づくバイオインフォマティクスサービス
益尾氏は、早期医療介入を可能とする診断を実現することで、がんやアルツハイマーなどの分野で個別化医療を牽引するとともに、保険財政の健全化や産業活性化を目指していきたい、と意気込みを語った。
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・コニカミノルタ株式会社 プレスリリース