「プライバシーに配慮した情報配信サービス」の一環として
ソニー株式会社は10月4日、同社の電子お薬手帳サービスharmo(ハルモ)が、認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)と協力し、患者の健康に役立つ情報の配信を開始すると発表した。
画像はリリースより
この取り組みは、ソニーが独自開発し、総務省の情報通信白書にも収載された情報分離技術を活用した「プライバシーに配慮した情報配信サービス」の一環として実施するもの。情報の配信者はこの仕組みを使い、利用者のプライバシーに配慮しながら、利用者の状況に沿った適切な情報を配信することができる。
初回スマホアプリに配信する情報は、患者が主人公になって医療に参加するための心構えである「医者にかかる10箇条」。この10箇条は、COMLが研究班の一員として素案づくりを手がけ、インフォームド・コンセントに患者が主体的にかかわっていくことを願って、1998年厚生省「患者から医師への質問内容・方法に関する研究」研究班から発表されたもの。現在は、COMLより小冊子「新・医者にかかる10箇条」として発行されている。
医療に自ら参加していく意識と行動変化を
これまでharmoは、患者が専用カード、スマホアプリを携帯することで自身の服薬情報を一元的に管理し、かつ専用カードをかざすことで患者の情報を医療提供者に共有できるPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)型の医療情報連携システムを提供してきた。
また、このPHR上に「プライバシーに配慮した情報配信サービス」を搭載することで、各種お知らせ(例:利用者が服用中の薬についての「医薬品に関する緊急安全性情報・安全性速報」に関する患者向け情報のお知らせ、服薬方法や継続に課題がある薬について適正使用をサポートする情報のお知らせ、特定地域の利用者に対する健診などのお知らせなど)の配信を通じ、利用者の服薬・健康サポートも強化してきた。また、スマホアプリでは、「情報配信サービス」に加え、薬と健康に関する情報ポータル機能も搭載。これにより、薬だけでなく健康に関する情報も手軽に閲覧することができる。
これらの情報提供に加え、今回COMLと協力することで、利用者がharmoから得られる情報をより上手く活用し、医療に自ら参加していく意識と行動の変化をもたらすことを目指していきたいとしている。
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