厚生労働省の検討会は9月28日、免疫アレルギー疾患研究の10カ年戦略を概ねまとめた。国として初めて免疫アレルギー疾患研究の戦略をまとめたもの。比較的均一な遺伝的背景など日本の優位性を生かし、本態解明、社会の構築、疾患特性の三つの研究戦略により、重症化予防によるQOL改善、防ぎ得る死の根絶、疾患活動性の「見える化」、層別化医療(プレシジョン・メディスン)の実現等を10年後の目標に打ち出した。
10カ年戦略では、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症などの6疾患を中心に、全身的反応に関わる疾患と何らかの免疫反応が関与する疾患を対象に、日本の独自性と優位性を最大限に生かした研究を進めることの重要性を強調。発症・重症化予防によるQOL改善、防ぎ得る死の根絶、疾患活動性の「見える化」、層別化医療の実現を10年後のビジョン打ち出し、そのために免疫アレルギーの本態解明、社会の構築、疾患特性に関する三つの研究戦略が必要と明記した。