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アイリーア、日本人wAMD患者対象のP4試験で2年目の有効性を確認-バイエル

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2018年09月28日 AM11:15

2種類のT&E投与レジメンの有効性・安全性を評価

バイエル薬品株式会社は9月26日、滲出型加齢黄斑変性()の日本人患者を対象に、眼科用VEGF阻害剤「(R)」(一般名:アフリベルセプト硝子体内注射液)のTreat and Extend(T&E)投与レジメンについて検討した国内第4相臨床試験ALTAIR試験の2年目のデータを発表した。このデータは、オーストリア・ウィーンで開催の第18回欧州網膜専門家会議(EURETINA)で発表された。

国内第4相臨床試験ALTAIR試験では、日本人のwAMD患者を対象に2種類のT&E投与レジメンを用いてアイリーアの有効性および安全性を評価した。被験者にはアイリーアの連続3回の月1回投与後、その2か月後(試験における16週目)に1回投与が行われた。同じく16週目に、被験者は2週ごとに投与間隔を調節して投与する群(2週間隔調整投与群)と4週ごとに投与間隔を調節して投与する群(4週間隔調整投与群)に1:1の割合で無作為に割り付けられた。平均年齢74歳の被験者246人が日本の40施設で試験に参加した。

52週目に得られた改善視力は96週目まで概ね維持

同試験において、アイリーアの2種類のT&E投与群は同剤の第3相臨床試験であるVIEW1試験およびVIEW2試験における隔月投与群と同様の有効性が認められた。96週目における治療前(ベースライン)からの最高矯正視力(BCVA)文字数の平均変化量は、4 週間隔調節投与群(4週ごと群)で6.1文字、2週間隔調節投与群(2週ごと群)で7.6文字だった。また、同試験の主要評価項目である52週目に得られた改善視力は、96週目まで概ね維持され、各投与群の52週目から96週目までの平均投与回数は、それぞれ3.7回、3.6回だった。

96週目までの最終投与間隔の平均は、それぞれ12.5週間、12.2週間。96週目までの最終投与間隔が12週間以上となった被験者の割合は、4週ごと群で60.2%、2週ごと群で 56.9%。そのうち試験の最大投与間隔である16週間となった被験者の割合は、4週ごと群で46.3%、2週ごと群で41.5%だった。96週目までに、次回の投与までの間隔を16週間に延長できた被験者の割合は、全体の48.8%。被験者全体の41.9%は、16週間に延長できた投与間隔をその後も16週間から短縮することなく治療を継続することができた。同試験における有害事象のデータは、アイリーアの既知の安全性プロファイルと一致していたという。

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