富士フイルムメディカルを通じて10月1日より発売
富士フイルム株式会社は9月26日、手軽に持ち運ぶことができる携帯型X線撮影装置「CALNEO Xair」(カルネオ エックスエアー)を、富士フイルムメディカル株式会社を通じて10月1日より発売すると発表した。
超高齢社会を迎えた日本は、団塊の世代が75歳以上となる2025年には、高齢者の割合が人口の3割に達すると見込まれている。政府は、重度の要介護者が可能な限り住み慣れた地域で療養できるよう、在宅医療の普及を推進している。
在宅医療で扱われる症例は多岐にわたり、例えば、誤えん性肺炎や転倒などによる骨折のケースでは、入院の必要性を判断するために、在宅でのX線検査が強く望まれている。しかし、現在在宅医療で用いられている可搬型のX線撮影装置は、機材が重く、医療施設からの運搬が困難であり、在宅で撮影しても、医療施設に戻るまで撮影した画像を確認できないなどの課題がある。
災害現場など幅広いシーンでの活用にも期待
CALNEO Xairは、在宅医療などにおいて簡便なX線検査を実現する携帯型X線撮影装置。総重量約3.5kgで、医療施設から在宅療養者宅への運搬や、撮影準備が簡単に行えるという。
画像はリリースより
同製品は、富士フイルムの画像読取技術であるISS方式を採用したFPD(X線画像平面検出器)と、ノイズ低減回路を搭載したX線画像診断装置(カセッテDR)「FUJIFILM DR CALNEO Smart(カルネオ スマート)」のような高感度検出に対応したカセッテDRを利用することで、低線量でも高画質な画像を得ることができるという。
また、カセッテDRに付属するノートPC型コンソールを使えば、撮影した画像をその場ですぐに確認できるため、後日の再訪問を伴う再撮影を防止することができる。さらに、撮影部位に合わせて撮影条件を3つまで登録できる機能や、ACケーブルからの給電なしで撮影できる内蔵式バッテリーを搭載。住宅内など限られたスペースでの撮影や、災害現場など幅広いシーンでの活用が期待できるとしている。
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・富士フイルム株式会社 ニュースリリース