医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > テクノロジー > 薬剤溶出型ステント「Ultimaster Tansei」を日本で発売-テルモ

薬剤溶出型ステント「Ultimaster Tansei」を日本で発売-テルモ

読了時間:約 1分10秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年09月21日 AM11:00

欧州では5月に発売済み、順次販売地域の拡大目指す

テルモ株式会社は9月18日、(DES:Drug Eluting Stent)「 Tansei」()の日本での発売を発表した。欧州ではすでに2018年5月に発売しており、今後も順次販売地域を拡大していく予定だ。


画像はリリースより

ステントは、心臓の周りの細い血管()が狭窄したり、閉塞したりすることによって起きる狭心症、心筋梗塞などの治療に使用する埋め込み型の医療機器。バルーンカテーテルで冠動脈を拡張した後、血管内にステントを留置するが、留置後に再び狭窄を起こすことがあるため、DESが多く使用される。DESは、留置後にステントに塗布した薬剤が徐々に周囲の組織に放出され、再狭窄の原因となる細胞増殖を抑制することが期待されている。

従来品の先端とシャフトを改良

Ultimaster Tanseiは、日本では2015年に発売したDES「Ultimaster」の改良品。従来のUltimasterは、血管内の通過性を向上させ、曲がった血管にも沿って留置しやすいように、ステントの素材としてコバルト合金を採用し、ステントデザインも工夫している。また、ステント血栓症の発生率低減を目指して、コーティングの材料として生分解性ポリマーを採用するとともに、ポリマーと薬剤を血管組織に接する面にのみ塗布している。

今回発売開始したUltimaster Tanseiは、従来品のステント、薬剤、ポリマー、コーティング方法は継承しつつ、複雑な病変でもスムーズな治療ができるように先端とシャフトを改良。先端は柔軟な素材を使用して耐久性の高い構造に、シャフトは強く押すことができ、かつ折れにくい設計を施したという。同製品の発売、使い勝手と通過性の向上を目指したとしている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 テクノロジー

  • モバイル筋肉専用超音波測定装置を開発、CTのように広範囲描出可能-長寿研ほか
  • ヒトがアンドロイドの「心」を読み取り、動きにつられることを発見-理研
  • 生活習慣病の遺伝的リスクと予防効果の関係、PRS×AIで評価-京大ほか
  • 精神的フレイル予防・回復支援「脳トレシステム」開発-愛知産業大ほか
  • ChatGPTと放射線科医、骨軟部放射線領域の診断精度を比較-大阪公立大ほか