健康な夫婦の約1割以上が不妊に悩んでいると考察
弘前大学と株式会社エムティーアイは9月7日、弘前大学産科婦人科学講座の横山良仁教授らのグループと、エムティーアイの運営する女性のための健康情報サービス「ルナルナ」が、不妊領域における共同研究を開始すると発表した。
画像はリリースより
近年、女性の晩婚化や挙児希望年齢の高齢化によって、不妊症に悩む夫婦は増加しており、弘前大学産科婦人科学講座では、健康な夫婦の約1割以上が不妊に悩んでいると考えているという。不妊症に悩む夫婦が増加している一因として、挙児希望年齢の高齢化がある。女性の加齢と妊孕能についての正しい知識が必要だ。
妊孕性のピークは20~24歳で、以降低下し、38歳前後からは急激に下がるとされるが、この事実を知らない夫婦が時期を逸した結果として、妊娠・出産が叶わなかったり、多大な労力を要する生殖補助医療を必要としたりするケースが少なくない。これは少子化問題にも関連する重要な社会的問題となっている。
満20歳以上の妊娠希望の女性対象にアンケート調査開始
そこで今回、より多くの夫婦の挙児希望を実現するため、横山教授らのグループと、ルナルナに記録されている女性のバイタルデータを活用した共同研究を開始。妊娠を希望している女性の基礎体温や月経状況、生活習慣のデータを収集し分析することで、妊娠支援のための情報提供や、必要に応じて医療機関受診を促すアプリケーションの開発を計画している。バイタルデータの活用は、共同研究に同意したユーザーのデータを利用するという。
まず研究の第一弾として、不妊と生活習慣に関するアンケート調査の実施にあたり、スマートフォン向けサービス「ルナルナ」の利用者(利用ステージが妊娠希望)を対象に、9月7日よりアンケートへの協力者を募集。研究の協力同意が得られた満20歳以上の妊娠希望の女性を対象に、年齢、月経状況、生活習慣、妊活継続期間など約70項目についての調査を行う予定としている。
▼関連リンク
・弘前大学 ニュースリリース