6日未明に北海道胆振地方で最大震度7の地震が発生したのを受け、薬事日報は製薬、医薬品卸各社の医薬品製造や出荷に対する影響(7日現在)をまとめた。人的被害や物的被害はない模様で、停電による影響で操業を停止する工場・物流センターが多く見られたが、7日には徐々に停電が解消されており、生産や出荷の再開が始まっている。その一方、交通インフラでは鉄道やトラックによる配送が遮断されている地域もあり、医薬品の安定供給に支障を来している企業もあるようだ。
医療用医薬品とOTC医薬品を製造販売する東光薬品工業(東京都足立区)の釧路工場は、7日に電気が復旧し、生産開始の準備に入った。しかし、生産が再開されたとしても物流網が遮断され、釧路工場から道内外の医療機関に配送ができず、「安定供給に相当な影響が出るのではないか」(同社)という状況だ。「医薬品をコンテナ輸送しているが、JR北海道に復旧のメドが立たず、トラックによる陸送もパンク状態で、運送会社も荷物の受け取りを拒否している」(同社)。状況の改善を待ちつつ、今後の対応を検討する方針。