卵巣がん・乳がん・前立腺がんを含む複数のがん腫を対象に
小野薬品工業株式会社は8月28日、米ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、米Clovis Oncology社と、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体「オプジーボ(R)点滴静注」(一般名:ニボルマブ)とClovis社のPARP阻害剤「Rubraca(R)」(一般名:ルカパリブ)について、日本、韓国、台湾での卵巣がん、乳がん、前立腺がんを含む複数のがん腫に対する両剤の併用療法に関する開発提携契約を締結したと発表した。
Rubracaは、PARP-1、PARP-2、PARP-3の酵素を阻害する低分子経口薬。卵巣がんおよび複数の固形がんを対象に開発されている。患者登録中もしくは検討中の試験には、卵巣がん、前立腺がん、乳がん、食道・胃がん、肝臓がん、肺がんおよび膀胱がんが含まれている。
今回の契約により、小野薬品は、現在海外でBMSとClovis社が計画・実施しているオプジーボとRubracaの併用療法の有効性および安全性を検討する臨床試験に、日本、韓国、台湾において参画することが可能となる。現在、同併用療法についてはClovis社主導で、卵巣がんを対象とした第3相臨床試験を実施しており、卵巣がんと膀胱がんを対象とした第2相臨床試験の実施を計画している。また、BMS主導で、前立腺がんを対象とした第2相臨床試験を実施しており、トリプルネガティブ乳がんを対象とした第3相臨床試験の実施も検討している。
日本では固形がん対象P1試験を実施中
小野薬品とBMSは、オプジーボについて、日本で卵巣がんを対象とした第3相臨床試験を実施中。また、米国・欧州で前立腺がんを対象にオプジーボと他剤との併用による第2相臨床試験を実施している。
Clovis社は、Rubracaについて、米国・欧州で再発卵巣がんの承認を取得しており、卵巣がん、前立腺がん、膀胱がんを含む、複数の固形がんを対象に単剤療法と併用療法の開発プログラムを推進している。日本では、固形がんを対象とした第1相臨床試験を実施中だ。
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・小野薬品工業株式会社 プレスリリース