免疫CP阻害薬とマルチキナーゼ阻害剤の併用療法
小野薬品工業株式会社と武田薬品工業株式会社は8月22日、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体「オプジーボ(R)」(一般名:ニボルマブ)と、マルチキナーゼ阻害剤「cabozantinib」について、日本における腎細胞がんに対する両剤の併用療法に関する開発を協力して実施すると発表した。
小野薬品工業株式会社と武田薬品工業株式会社は8月22日、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体「オプジーボ(R)」(一般名:ニボルマブ)と、マルチキナーゼ阻害剤「cabozantinib」について、日本における腎細胞がんに対する両剤の併用療法に関する開発を協力して実施すると発表した。
一方のcabozantinibは、CABOMETYX(R)錠の商品名で販売され、進行性腎細胞がんを対象として米国で承認を取得。また、EU、ノルウェー、アイスランド、オーストラリア、スイスと韓国では、血管内皮増殖因子(VEGF)標的療法による前治療歴のある成人進行性腎細胞がんを対象に、二次治療に対する適応で承認を取得し、EUでは、前治療歴のない中~高リスクの進行性腎細胞がんを対象とした1次治療の適応でも承認を取得している。武田薬品は、同剤について、2017年1月にExelixis社より日本での開発提携および独占的販売権を取得し、現在、日本で腎細胞がんを対象とした第2相臨床試験を実施中だ。
未治療の進行性・転移性の腎細胞がん対象のP3試験実施へ
今回の提携に基づき、両社は、現在、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、Exelixis社および仏Ipsen Pharma SAS社がグローバルで実施中の未治療の進行性または転移性の腎細胞がんを対象としたオプジーボとcabozantinibの併用療法の有効性および安全性を検討する第3相臨床試験を日本において協力して実施する予定。
腎がんは、成人の腎実質に発生する悪性腫瘍。腎悪性腫瘍の中で患者数が最も多く、毎年、世界で約27万人が腎がんと診断され、11.6万人が亡くなっている疾患だ。腎がんのうち、腎細胞がんは全患者のほぼ90%を占めている。
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・小野薬品工業株式会社 ニュースリリース