器質的疾患による便秘を除く慢性便秘症
アステラス製薬株式会社は8月21日、グアニル酸シクラーゼC受容体アゴニスト「リンゼス(R)錠0.25mg(一般名:リナクロチド)」について、日本において慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)に関する効能・効果で追加承認を取得したことを発表した。
リナクロチドは、腸粘膜上皮細胞に発現しているグアニル酸シクラーゼ C受容体に局所的に結合して活性化することで、腸管分泌および腸管輸送能を促進し、加えて内臓痛覚過敏を改善する。同剤は成人の便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)、慢性特発性便秘の適応症で、世界30か国以上で承認されている。日本国内においては、2016年12月に便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)の効能・効果で承認を取得し、2017年3月から販売している。
SBM頻度の変化量、統計的に有意な改善示す
今回の承認は、日本の慢性便秘症患者186例を対象に行われたプラセボ対照二重盲検並行群間比較の第3相試験の結果に基づくもの。同剤投与群(0.5mg)またはプラセボ投与群に1:1の比で無作為に割り付け、同剤を4週間経口投与した際の有効性を検証するとともに安全性を検討した。
同試験の結果、主要評価項目である投与後1週間におけるSBM(排便の当日または前日に、下剤、坐薬、浣腸又は摘便など処置の必要がない自発的な排便)頻度の週平均値の変化量において、同剤投与群はプラセボ投与群と比較して統計的に有意な改善を示した。主な有害事象は下痢で、その程度は全て軽度から中等度だったという。
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・アステラス製薬株式会社 ニュースリリース