副作用が生じ有効量を服用継続できないスタチン不耐
アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社とアステラス製薬株式会社は8月3日、高コレステロール血症治療剤「レパーサ(R)皮下注(一般名:エボロクマブ(遺伝子組換え))について、高コレステロール血症におけるスタチン不耐性患者を対象とした日本での一部変更承認申請を行ったことを発表した。
高コレステロール血症の患者に対する治療では、主にHMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)が用いられている。しかし、筋障害の副作用が生じ有効量のスタチン服用が継続できない「スタチン不耐」の患者がいる。患者がスタチン不耐の場合、スタチンの服用を中止または減量するとともに、スタチン以外の薬剤による治療が考慮される。
承認されればレパーサ単剤での使用も可能に
レパーサは、アステラス・アムジェン・バイオファーマとアステラス製薬との共同開発により発売されたヒトIgG2モノクローナル抗体であり、ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害剤。国内では、2016年1月に家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症(ただし、心血管イベントの発現リスクが高く、スタチンで効果不十分な場合に限る)を効能・効果として製造販売承認を取得し、2016年4月より販売されている。同剤は現在、スタチンと併用することが用法・用量に関連する使用上の注意に記載されている。
今回の一部変更承認申請は、スタチン不耐性の患者において、レパーサ単剤での使用も可能にすることを目的としている。この申請は、日本人のスタチン不耐性患者を対象とした国内での第3相ランダム化試験「GAUSS-4」などの結果に基づいて行われた。GAUSS-4試験では、レパーサ群はエゼチミブ群に比べて、主要評価項目である10週時点と12週時点のベースラインからの平均LDL-C変化率および12週時点のベースラインからのLDL-Cの変化率が統計学的に有意に大きいことが確認されている。
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