医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > PCSK9阻害剤レパーサ、スタチン不耐性患者を対象に一変申請-アステラスら

PCSK9阻害剤レパーサ、スタチン不耐性患者を対象に一変申請-アステラスら

読了時間:約 1分15秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年08月07日 AM10:45

副作用が生じ有効量を服用継続できないスタチン不耐

アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社とアステラス製薬株式会社は8月3日、高コレステロール血症治療剤「レパーサ(R)皮下注(一般名:(遺伝子組換え))について、高コレステロール血症におけるスタチン不耐性患者を対象とした日本での一部変更承認申請を行ったことを発表した。

高コレステロール血症の患者に対する治療では、主にHMG-CoA還元酵素阻害剤()が用いられている。しかし、筋障害の副作用が生じ有効量のスタチン服用が継続できない「スタチン不耐」の患者がいる。患者がスタチン不耐の場合、スタチンの服用を中止または減量するとともに、スタチン以外の薬剤による治療が考慮される。

承認されればレパーサ単剤での使用も可能に

レパーサは、アステラス・アムジェン・バイオファーマとアステラス製薬との共同開発により発売されたヒトIgG2モノクローナル抗体であり、ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害剤。国内では、2016年1月に家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症(ただし、心血管イベントの発現リスクが高く、スタチンで効果不十分な場合に限る)を効能・効果として製造販売承認を取得し、2016年4月より販売されている。同剤は現在、スタチンと併用することが用法・用量に関連する使用上の注意に記載されている。

今回の一部変更承認申請は、スタチン不耐性の患者において、レパーサ単剤での使用も可能にすることを目的としている。この申請は、日本人のスタチン不耐性患者を対象とした国内での第3相ランダム化試験「GAUSS-4」などの結果に基づいて行われた。GAUSS-4試験では、レパーサ群はエゼチミブ群に比べて、主要評価項目である10週時点と12週時点のベースラインからの平均LDL-C変化率および12週時点のベースラインからのLDL-Cの変化率が統計学的に有意に大きいことが確認されている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入
  • レポトレクチニブ「がん細胞が耐性を獲得しにくく、長期使用に期待」
  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待