厚生労働省の「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」は1日、スイッチOTC薬の候補となる5成分を評価した。前回会議で「継続審議」扱いとなっていた、「オメプラゾール」「ランソプラゾール」「ラベプラゾール」のプロトンポンプ阻害剤(PPI)3成分について再度、審議したものの、厚労省が行っている一般用医薬品の「覆面調査」の結果から、薬局での「販売体制の不備」が浮き彫りとなり、スイッチ化は「否」と判断された。一方、消炎鎮痛剤「ナプロキセン」、女性用頻尿剤「プロピベリン塩酸塩」の2成分は、スイッチ化が妥当と判断された。
この日の会議で厚労省は、PPI製剤の安全性に関するデータや、米、英、仏、独国、豪州などでもOTC薬として汎用されている実態があるとのデータを提示。上村直実委員(国立国際医療研究センター国府台病院名誉院長)は、1週間程度の短期間の服用であれば、既存のH2ブロッカーのスイッチ製品よりもPPIの方が副作用の面で安全であると説明した。