医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 腰椎椎間板ヘルニア治療剤「ヘルニコア椎間板注用1.25単位」を発売-生化学工業ら

腰椎椎間板ヘルニア治療剤「ヘルニコア椎間板注用1.25単位」を発売-生化学工業ら

読了時間:約 1分19秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年08月03日 PM02:45

低侵襲の椎間板内に直接注射する治療剤

生化学工業株式会社と科研製薬株式会社は7月31日、2018年3月23日に生化学工業が製造販売承認を取得した腰椎椎間板ヘルニア治療剤「(R)椎間板注用1.25単位」(一般名:)について、8月1日より科研製薬が販売を開始すると発表した。


画像はリリースより

ヘルニコアは、コンドリアーゼを有効成分とする新規の腰椎椎間板ヘルニア治療剤。コンドリアーゼは、コンドロイチン硫酸、コンドロイチンおよびヒアルロン酸の分解作用を示し、椎間板髄核中におけるグリコサミノグリカンを分解して髄核の保水能を低下させ、椎間板内圧を低下させることによりヘルニアの臨床症状を改善すると考えられている。

また同剤は、国内初となる椎間板内に直接注射する治療剤であり、全身麻酔の必要もなく、手術療法と比較して患者への身体的侵襲が小さいという特徴を有している。同剤1回の投与により、後縦靱帯下脱出型の腰椎椎間板ヘルニアの症状改善効果が期待できることから、治療の新たな選択肢として、患者の生活の質の向上に貢献できると考えられている。

販売開始後1年を目安に医師要件等を設定

ヘルニコアは、国内初の椎間板内酵素注入療法に用いる薬剤であることから、適正使用推進および安全性確保のため、使用にあたり「医師要件」等が設定されている。発売当初は、「日本脊椎脊髄病学会または日本脊髄外科学会の指導医、その指導下にある医師、もしくは本剤の治験に参加した医師」等の要件を満たす場合に同剤を使用できる。日本脊椎脊髄病学会では、同剤が適正に使用されるよう日本脊椎脊髄病学会のウェブサイトにて、要件の詳細を公開している。(日本脊髄外科学会では医師要件等を検討中)

なお、医師要件等については、販売開始後半年から1年を目安に、市販後の安全性情報等を精査し、関連学会と連携して医薬品医療機器総合機構と合意の上で見直しを進めていく予定。生化学工業と科研製薬は、適正使用推進および安全性確保に留意しながら情報提供活動を行い、同剤の段階的な普及に努めていくとしている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入
  • レポトレクチニブ「がん細胞が耐性を獲得しにくく、長期使用に期待」
  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待