■機能向上へシステム改良も
岡山大学病院薬剤部は今年4月から、国内で初めて医薬品情報業務に人工知能(AI)を導入した。病棟担当など同院の薬剤師は、医師や看護師から質問を受けた場合、AI搭載型医薬品情報提供支援ツール「aiPharma」(アイファルマ)を携帯端末やパソコンで操作。調べたいことを自然な話し言葉で入力すると、その意図をIBMのAI「ワトソン」が読み取り、薬剤部内に蓄積されたQ&Aデータベースの中から最適な回答が提示される。AI活用のノウハウを持つ木村情報技術と共同で仕組みを構築した。音声入力も近く実現する見通し。今回を出発点とし、さらなる機能向上に取り組む計画だ。
同院薬剤部は、医師や看護師、病棟担当薬剤師などから薬品情報室が受けた薬に関する質問とその回答8000件以上をデータベースに保存。薬品情報室の専従薬剤師や病棟担当薬剤師は、医薬品情報業務にこのデータベースを活用してきた。