ALK阻害剤未治療のALK陽性NSCLC患者を対象に
武田薬品工業株式会社は7月26日、ALK阻害剤未治療の局所進行性または転移性未分化リンパ腫キナーゼ遺伝子転座陽性(ALK陽性)の非小細胞肺がん(NSCLC)患者対象のグローバル無作為化臨床第3相試験(ALTA-1L試験)の初回中間解析の結果、「ALUNBRIG(R)」(一般名:brigatinib)群がクリゾチニブ群と比較して統計学的に有意に無増悪生存期間(PFS)を改善し、主要評価項目を達成したことを発表した。今回の中間解析結果は、近日開催される学術会議での発表を予定している。
世界保健機構(WHO)によると、NSCLCは、肺がんの中でも最も一般的ながんであり、世界中で毎年新規に肺がんと診断される患者180万人のうちの約85%を占めている。遺伝学的研究により、ALKにおける染色体の転座が、一部のNSCLC患者において重要な因子であることが示されている。転移性NSCLC患者のうち約3~5%の患者でALK遺伝子に転座がみられる。
ALUNBRIGの有効性および安全性をクリゾチニブと比較
ALTA-1L試験は、ALK阻害剤未治療の局所進行性または転移性ALK陽性のNSCLC患者を対象に、グローバルで実施中の無作為化、比較、非盲検、多施設共同の臨床第3相試験。成人患者275名が登録され、患者は、ALUNBRIG180mgを1日1回(7日間の導入期間においては90mgを1日1回)、もしくはクリゾチニブ250mgを1日2回服用した。同試験は、主要評価項目のPFSに基づき、クリゾチニブと比較してALUNBRIGの有効性および安全性を評価することを目的としてデザインされた。
現在、ALUNBRIGによるフロントライン治療は承認されていないが、同社のJesus Gomez Navarro Vice Presidentは、「今後、フロントライン適応への拡大について、規制当局と協議を始めることができると期待している」と述べている。
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・武田薬品工業株式会社 ニュースリリース