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自家培養軟骨ジャック、二次性の変形性膝関節症への適応拡大に向け治験開始へ-J-TEC

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2018年07月25日 AM11:15

治験計画届書を医薬品医療機器総合機構に提出

富士フイルムグループの株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは7月19日、外傷等に起因する二次性の変形性膝関節症を対象とする、(R)」の治験計画届書を医薬品医療機器総合機構に提出したと発表した。この治験は、すでに膝関節における外傷性軟骨欠損症または離断性骨軟骨炎の治療に使用されているジャックの適応拡大を目指すもの。


画像はリリースより

変形性膝関節症は、軟骨が徐々に摩耗して変性し、痛みを生じる疾患。原因がはっきりしないもの(一次性)と、スポーツや事故による外傷など原因が特定できるもの(二次性)に分類され、加齢や肥満などで症状が進行する。患者数は、国内で約820万人と推定され、二次性の変形性膝関節症の患者は約1割と言われている。

現在、二次性の変形性膝関節症の治療では、痛みなどの臨床症状の緩和を目的に、抗炎症鎮痛薬などによる対症療法が行われているが、症状の進行を抑制することは困難。そのため、より重篤な場合には、脛骨に切り込みを入れて膝の角度を矯正する高位脛骨骨切り術や、人工関節に置き換える人工関節置換術など、治療法も限定されている。

広島大学や島根大学など全10施設で治験を実施

ジャックは2012年に、膝関節における外傷性軟骨欠損症または離断性骨軟骨炎を適応として製造販売承認を取得した再生医療等製品。整形外科領域における日本初の再生医療等製品で、2013年から保険適用されている。

ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは今回、ジャックの適応拡大を目指し、外傷等に起因する二次性の変形性膝関節症を対象とする治験計画届書を提出。この治験では、対象の患者本人から採取した軟骨組織を培養して作製したジャックを欠損部に移植して、痛みの緩和などの有効性および安全性の確認を行っていくという。なお、治験実施施設は、広島大学や島根大学など全10施設を予定している。

同社は今後、臨床症状の改善および症状進行の抑制が期待できるジャックの治験をスピーディーに進めることで、早期の適応拡大を目指すとしている。

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