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【日薬】山本会長、「現場の混乱」に配慮-豪雨被災地への薬剤師派遣

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2018年07月23日 AM10:45

日本薬剤師会の山本信夫会長は、18日の定例会見で、西日本豪雨で被災した広島県に派遣する薬剤師の募集開始が、被害の大きかった広島県、岡山県などに大雨特別警報が出されてから2週間ほど経過したタイミングとなったことについて、「現地との調整がつかない状況で薬剤師を送り込むことはできない」とし、過去の災害対応を踏まえ、「現場に混乱が生じないよう状況を確認していた」と説明した。

会見には、被災地に赴いた田尻泰典副会長が出席し、現地の被害や対応状況を説明。広島県薬剤師会の豊見雅文会長に、「現場の薬剤師が疲弊する前に」支援が必要な状況であれば、「受け入れてもらいたい」と提案したところ、支援薬剤師の派遣を「お願いしたい」との要請があったことを明らかにした。

岡山県薬剤師会については、「一時期、派遣薬剤師の要請まで考えていたようだ」としつつも、甚大な浸水被害を受けた倉敷市真備町の「まび記念病院」の駐車場に仮診療所が設置され、調剤については、「近隣の既存薬局で対応する格好になった」ことから、岡山県薬が派遣薬剤師の募集を見送ったという。

こうした状況を踏まえ、日薬は18日に全国から広島県への派遣薬剤師の募集を開始した。山本氏は、11年の東日本大震災発生時に「個人的な動きによって現場が混乱した」ことなどを踏まえ、「現場の状況」や「正確な情報」を把握した上で、対応したと説明。

ただ、刻々と変わる被災地の「状況については逐次確認している」と強調し、「被災地の方々が正常な日常生活に戻るための支援も含め、薬剤師が必要なところにはきちんと派遣していきたい」と語った。

また、支援部隊をまだ出していない2県(岡山、愛媛)に対し、「問題があるときには互いに連絡を取り合って、過不足のない格好で支援をしていきたい」とした。

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