2017年に販売を開始した経口プロテアソーム阻害剤
武田薬品工業株式会社は7月12日、多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ(R)」(一般名:イキサゾミブクエン酸エステル)に関し、ランダム化臨床第3相試験「TOURMALINE-MM3試験」で主要評価項目を達成し、維持療法として経口で単剤投与されたニンラーロがプラセボと比較して統計学的に有意な無増悪生存期間の延長を示したと発表した。
ニンラーロは、2017年5月に発売を開始した日本で初めての経口プロテアソーム阻害剤。レナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用において、再発又は難治性の多発性骨髄腫に対して承認を取得している。
統計学的に有意な無増悪生存期間の延長示す
TOURMALINE-MM3試験は、656名の患者を対象とした、ランダム化、プラセボ対照、二重盲検の臨床第3相試験。導入療法とその後の大量化学療法および自家造血幹細胞移植に奏効(完全奏効、最良部分奏効、または部分奏効)を示した多発性骨髄腫の患者を対象に、無増悪生存期間に対するニンラーロ(一般名:イキサゾミブクエン酸エステル)維持療法の有効性をプラセボと比較検討した。その結果、主要評価項目を達成し、ニンラーロがプラセボと比較して統計学的に有意な無増悪生存期間の延長を示したという。
また、ニンラーロの維持療法における安全性プロファイルは、ニンラーロ単剤投与における既報の安全性プロファイルと同様だった。同社はこの試験から得られたデータを世界各国の規制当局に提出する予定。なお、同試験のフルデータは、2018年12月に開催される第60回米国血液学会(ASH)年次総会のプレゼンテーションに提出する予定としている。
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・武田薬品工業株式会社 ニュースリリース