厚生労働省は、5日に開いた厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会で、薬機法改正の検討テーマとなっている、「薬局・薬剤師のあり方」について議論した。厚労省は論点として、「薬剤師の専門性を発揮できるような対人業務を強化する仕組みの検討」などを提示。日本薬剤師会は、現行の薬機法で「薬剤師が調剤の業務を行う場所」とされている「薬局の役割」を定義し直し、法律上明確にすることなどを提案したが、委員からは、「医薬分業のメリットが感じられていない」「医薬分業自体を見直す時期に来ている」「わざわざ法律に書き込まないとできないことか」など、現状の医薬分業や薬局に対して厳しい意見が相次いだ。
厚労省は、薬機法改正に向けた検討事項として、薬剤師が調剤時だけでなく、患者の状況に応じて、丁寧な患者の服薬状況の把握を行い、その結果をかかりつけ医と共有するなど、薬剤師の専門性をより発揮できるような対人業務を強化する仕組みを挙げた。