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慢性便秘症治療薬グーフィス、日本人患者対象の2つのP3試験結果がLancet関連誌に掲載-エーザイら

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2018年07月11日 AM10:45

世界初の作用機序を有する慢性便秘症治療薬

エーザイ株式会社とEAファーマ株式会社、持田製薬株式会社は7月9日、胆汁酸トランスポーター阻害剤「(R)錠5mg」(エロビキシバット)の2つの臨床第3相試験(2週間の二重盲検試験および52週間の非盲検単群長期投与試験)の結果が、「The Lancet」の関連誌である「The Lancet Gastroenterology & Hepatology」に掲載されたことを発表した。

エロビキシバットは、EA ファーマがスウェーデンのAlbireo ABから導入し、日本国内において製造販売承認を取得した、世界初の作用機序を有する1日1回経口投与の慢性便秘症治療薬。胆汁酸の再吸収にかかわるトランスポーターを阻害することで、大腸に流入する胆汁酸量を増加させ、水分分泌と大腸運動促進の2つの作用で自然な排便を促すことが期待されている。

同剤は、EAファーマと持田製薬が共同開発を行い、両社同一製品名「グーフィス錠5mg」で、それぞれ販売を行っている。また、EAファーマとエーザイはコプロモーション契約を締結し、同剤に関連する適正使用情報を共同で提供している。

日本人患者133人と341人を対象とした2つのP3試験

2週間の二重盲検臨床第3相試験は、日本人の慢性便秘症患者133人を対象として行ったプラセボ対照無作為化二重盲検比較試験。1日1回エロビキシバット10mgまたはプラセボを2週間経口投与し、主要評価項目である自発排便回数の変化量、また副次評価項目である完全自発排便回数の変化量、初回自発排便発現までの時間、便の硬さなどでエロビキシバット投与群はプラセボ投与群と比較して統計学的に有意な改善を示した。主な副作用は、腹痛、下痢などの胃腸障害で、重篤な副作用は認められなかった。

52週間の非盲検臨床第3相試験は、日本人の慢性便秘症患者341人を対象とし、エロビキシバット長期投与時の有効性、安全性を検討した非盲検単群試験。エロビキシバット1日1回10mgを初期投与量として7日間経口投与し、それ以降は症状に応じて1日1回、5、10、15mgの範囲で適宜増減可能として52週間投与した。その結果、投与前と比較し投与期間中の自発排便回数、完全自発排便回数および便の硬さなどの便秘に関連する改善効果が投与第1週より認められ、52週まで良好に維持された。また、投与期間が長くなるのに伴い排便に関する満足度が増加する傾向が見られたことに加え、JPAC-QOLのスコアについて投与前と比較し、有意な低下が認められた。

なお、これらの臨床試験の結果は、2018年6月2~5日に米国ワシントンD.C.で開催された「2018年米国消化器病週間()」においても発表されている。

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