IL-1βに結合、活性を中和し炎症を抑制
ノバルティス ファーマ株式会社は7月5日、バイアル入り液剤「イラリス(R)皮下注射液150mg」(一般名:カナキヌマブ(遺伝子組換え))を発売した。
画像はリリースより
イラリスは、炎症性サイトカインのひとつであるヒトインターロイキン(IL)-1βに対する遺伝子組換えヒト免疫グロブリンG1モノクローナル抗体。IL-1βに結合し、その活性を中和することで炎症を抑える。
現在、世界約70か国で承認されており、日本では、2011年9月にCAPS(クリオピリン関連周期性症候群)治療薬として承認を取得。また、2016年12月に既存治療で効果不十分な家族性地中海熱(FMF)、TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)、高IgD症候群(メバロン酸キナーゼ欠損症)(HIDS[MKD])について、2018年7月2日に全身型若年性特発性関節炎(SJIA)について効能追加承認を取得している。
溶解不要な注射用液剤で医療関係者の負担を軽減
現行品のイラリス皮下注用150mgは凍結乾燥製剤で、投与に際して注射用水で20分以上かけて溶解する必要がある。一方、新剤形の「イラリス皮下注射液150mg」は溶解の不要な注射用液剤であることから、医療関係者の負担を軽減し、利便性をより高めることが期待されるという。
同社は、イラリス皮下注射液150mgの発売により、今後も医療現場のニーズにこたえ、治療環境の向上に貢献していきたいとしている。
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・ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース