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イミフィンジ、ステージIII非小細胞肺がんに対する日本初の抗PD-L1抗体として承認-AZ

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2018年07月04日 PM12:00

OSの中間解析で有意な延長示す

アストラゼネカ株式会社は7月2日、切除不能な局所進行の非小細胞肺がん()における根治的化学放射線療法後の維持療法を効能・効果とした「(R)点滴静注120mg・同500mg」(一般名:)の国内における製造販売承認を取得したことを発表した。

イミフィンジは、PD-L1に結合し、PD-L1とその受容体であるPD-1との結合を阻害することなどにより、抗腫瘍免疫応答を増強し、腫瘍増殖を抑制すると考えられている。とくに、腫瘍量を減少させ、がん抗原特異的なT細胞の細胞傷害活性を誘導させる放射線治療の後にイミフィンジを用いることで、より効率的に抗腫瘍免疫応答を回復し、がんの排除を促すことが期待できるという。

今回の承認は、第3相PACIFIC試験の良好な無増悪生存期間(PFS)データに基づくもの。また、2018年5月に発表された全生存期間(OS)の中間解析では、プラセボ投与群との比較でイミフィンジ投与群の患者において臨床的に意味のある延長を伴う統計学的に有意な結果が示された。全般的に見て、有害事象の発現率および重症度はイミフィンジ投与群の患者とプラセボ投与群の患者において同様だった。これらの結果を受け、同剤は切除不能な局所進行()NSCLCに対する国内初の抗PD-L1抗体として承認された。

薬価収載前日まで保険外併用療養費制度のもと無償提供

ステージIIIのNSCLCは、同時化学放射線療法(CRT)による根治を治療目的としながらも、患者の89%はCRT後に病勢が進行、転移しており、5年生存率は15%と報告されている。現在の標準治療は、CRT後の無治療経過観察に留まることから、新たな治療が強く望まれており、アストラゼネカが実施した患者調査においても、不安の度合いが他のステージよりも有意に高いことが明らかとなっているという。

アストラゼネカは、ステージIIIのNSCLCにおける根治的CRT後の維持療法として、厚生労働省の定める「」のもと、同剤の無償提供を実施する。無償提供は、適正使用の観点より、同剤開発治験実施医療機関等の限定された医療機関において、承認された効能・効果、用法・用量に従ってのみ使用すること、無償提供期間中に同社が実施する市販直後調査に準じた活動を含む適正使用推進等の各種安全対策に協力することを条件に実施。提供は、製造販売承認取得日以降速やかに開始し薬価収載前日に終了するとしている。

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