世界に先駆けて開発された日本独自の医療技術
ノーベルファーマ株式会社は7月2日、内転型痙攣性発声障害に対する甲状軟骨形成術2型治療に用いられる医療機器「チタンブリッジ(R)」(一般的名称:甲状軟骨固定用器具)を発売したと発表した。
画像はリリースより
内転型痙攣性発声障害は、神経難病疾患である局所性ジストニアの一種で、若年女性に多い原因不明の難治性疾患。チタンブリッジを用いた甲状軟骨形成術2型治療は、京都大学名誉教授一色信彦先生が、2001年に世界に先駆けて開発した日本独自の医療技術で、内転型痙攣性発声障害に対して甲状軟骨の開大を維持することにより声門の過閉鎖を防止し、症状を恒常的に改善させる。
2016年2月に先駆け審査指定制度の医療機器第1号に指定
チタンブリッジを用いた甲状軟骨形成術2型治療は、2014年に厚生労働科学研究委託事業(難治性疾患克服研究事業)に採択(その後、日本医療研究開発機構に引き継がれ2016年まで継続)され、熊本大学と先端医療振興財団 臨床研究情報センター(現 神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター)が協力して医師主導治験を実施。
さらに、同機器は2016年2月に先駆け審査指定制度において医療機器第1号に、2016年9月に希少疾病用医療機器に指定され、2017年12月15日に製造販売承認を取得した。
これまで同疾患に対して声の障害の程度を恒常的に改善する治療法はなかったが、チタンブリッジを用いた同治療技術の実用化により、内転型痙攣性発声障害に苦しむ患者にとって大きな福音になるものと期待されている。
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