日本薬剤師会は24日、都内で開いた定時総会で役員改選を行い、今年3月の総会で会長候補に選出した山本信夫会長をはじめ、副会長候補だった現職の乾英夫、森昌平、田尻泰典の3氏、安部好弘前常務理事と川上純一前常務理事の2氏をそれぞれ選任。山本体制3期目の新執行部が発足した。
山本会長は総会後の会見で、「新しい時代に向け、様々な問題が残っている。総会でも敷地内薬局など、様々な質問をいただいた」とし、「最大限の努力をしたい」と抱負を語った。
当面の課題として、厚生科学審議会・医薬品医療機器制度部会で検討されている薬機法の見直しを挙げ、「来年になると思うが、場合によっては法改正も視野に入ってくる」ことから、日本保険薬局協会、日本チェーンドラッグストア協会などと協調しつつ、「薬剤師としてあるべき姿を目指していきたい」との考えを示した。
また、2020年度診療報酬改定については、19年10月に予定されている消費税率10%への引き上げを「乗り越えての改定になる」ため、「かなり大変な時代になると思うが、皆さんと力を合わせて頑張っていきたい」と述べた。
新副会長となった安部氏は、昨年11月に政府の行政改革推進会議が実施した「秋のレビュー」で調剤報酬に対する厳しい指摘があったことに対し、「あの中での議論に私たちの中でしっかり答えを出していかないといけない。敷地内薬局の問題にもしっかり取り組んでいきたい」と述べた。
日薬と日本病院薬剤師会の両団体で副会長を務めることになった川上氏は、「これまで先輩方が築いてきた伝統に恥じることがないよう、しっかりやっていきたい」と強調。中央社会保険医療協議会、社会保障審議会、薬事食品衛生審議会などに「引き続き、取り組む」とすると共に、「地域の医療連携に関することにも積極的にがんばらせていただきたい」と抱負を語った。