調査は、昨年6月審査分として審査決定された医療保険制度の診療報酬明細書と調剤報酬明細書のうち、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)に蓄積されている全数集計を対象としたもの。
薬局における調剤行為の1件当たりの点数総数は1109.4点で、前年に比べて22.5点、2.1%増加。受付1回当たりの点数も887.9点で、11.2点、1.3%増加した。
調剤行為別に見ると、薬剤料の1件当たり件数が826.5点で、薬価改定などによる影響で減少した前年と比べて12.4点、1.5%増加。調剤技術料も9.5点、4.4%の増加に転じた。対人業務の評価が充実された薬学管理料も1.0%と伸びた。
医科の入院外における院外処方率は74.8%で、前年に比べて0.9ポイント上昇した。内訳は病院が0.7ポイント増の78.2%、診療所が1ポイント増の73.8%となった。
医科点数と薬局調剤を合算して求めた薬剤料の割合を見ると、入院は9.2%で前年より0.1ポイント増加、入院外は40.9%で0.2ポイント増加した。入院と入院外を合わせた総数の薬剤料割合は前年より0.4ポイント増加して36.4%だった。
一方、後発品の使用状況は、薬剤種類数に占める後発品の種類数割合は総数で64.1%と前年比で3.7ポイント増加した。内訳を見ると、入院は5ポイント増の62.2%、院内処方は3.3ポイント増の57.3%、院外処方は3.8ポイント増の66.2%で、いずれも前年より増えた。
さらに、薬剤の薬効分類別の点数について構成割合を見たところ、入院では抗生物質製剤が22.5%で最も多く、次いで血液・体液用薬17.3%、中枢神経用薬14.8%の順となった。院内処方と院外処方では、共に循環器官用薬、消化器官用薬、中枢神経系用薬の順に多かった。