HPVに起因するがんと良性疾患の予防で
米Merck社は6月13日、9価HPVワクチンの「GARDASIL(R)9」(ヒトパピローマウイルス9価ワクチン、遺伝子組換え)の生物製剤追加承認申請(sBLA)が米国食品医薬品局(FDA)に受理されたことを発表した。
この申請は、GARDASIL9がカバーする9つのヒトパピローマウイルス(HPV)型に起因するがんと良性疾患の予防の適応を27~45歳の男女に拡大するもの。このsBLAはFDAの優先審査の対象となり、処方薬ユーザー・フィー法(PDUFA)の審査終了予定日は2018年10月6日に指定された。
既存のHPVワクチンの中で最も多くの型に対応
GARDASIL9は、現在提供されているHPVワクチンの中で、最も多くのHPV型に対応。HPV16および18型に次いで、世界で最も子宮頸がんの原因となっている5つの型がGARDASIL9に含まれている。また、含まれる7つのHPV型(HPV16、18、31、33、45、52、58)は世界の子宮頸がんの約90%、高グレードの子宮頸部病変の80%の原因となっている。これら7つのHPV型は、HPV関連外陰がんの90%、HPV関連腟がんの85%、HPV関連肛門がんの90%の原因にもなっている。HPV6および11型は尖圭コンジローマの約90%の原因となっている。また、低グレードの子宮頸部病変(CIN1)の約50%がこのワクチンに含まれる9つのHPV型に起因する。
米国において、同剤は9~26歳の女性におけるHPV16、18、31、33、45、52、58型に起因する子宮頸がん、外陰がん、腟がん、肛門がん、HPV6、11、16、18、31、33、45、52、58型に起因する前がん病変または異形成病変、HPV6および11型に起因する尖圭コンジローマの予防に対する適応が承認されている。また9~26歳の男性におけるHPV16、18、31、33、45、52、58型に起因する肛門がん、HPV6、11、16、18、31、33、45、52、58型に起因する前がん病変または異形成病変、HPV6および11型に起因する尖圭コンジローマの予防に対する適応が承認されている。
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