■根拠に基づく指導、提案実現
旭川医科大学病院が昨年2月に院外処方箋の書式を変更し、QRコードを活用した検査値情報を提供する取り組みを開始してから、1年4カ月が経過した。必要な情報が1枚の処方箋に収まり、検査値部分が切り離されて薬局に持ち込まれることがないため、QRコード付きの処方箋を受けている薬局では、検査値関連の疑義照会が10倍に増えた。また、服薬指導や疑義照会がより具体的な根拠に基づいたものになったという。QRコードを読むと、検査値が自動的にレセコン上に取り込まれ、数値が基準値より高ければ赤、低ければ青で表示されるようなソフトも開発されており、生活習慣を含めた幅広い服薬指導の実施も期待されている。
QRコード付き処方箋は、簡単に情報を読み取ることができるという手軽さに加え、1枚の処方箋に必要な情報が収まるというのが大きなメリット。処方内容が記載された用紙の隣に、切り離し可能な検査値を印字する処方箋様式とは異なり、切り離されることなく薬局に持ち込まれるため、現場での服薬指導や疑義照会に大きな変化が出てきているという。