IL-23を選択的に阻害するよう設計された開発中の化合物
アッヴィ合同会社は5月25日、開発中のインターロイキン23(IL-23)阻害剤、リサンキズマブ(遺伝子組換え)について、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を適応症として、日本国内における医薬品を承認申請したと発表した。
リサンキズマブは、IL-23のp19サブユニットに結合してIL-23を選択的に阻害するよう設計された開発中の化合物。IL-23は炎症過程に関わる重要なサイトカインで、数多くの免疫関連疾患に関連していると考えられている。現在、乾癬およびクローン病を対象としたリサンキズマブのP3試験が進行中であり、このほか、関節症性乾癬の治療薬としての開発も進められている。さらに、潰瘍性大腸炎を対象としたリサンキズマブを評価する試験も今後予定されている。
国内で最も少ない投与頻度で、負担軽減にも寄与
今回の申請は、国際共同治験と国内臨床試験の結果に基づくもの。中等症から重症の尋常性乾癬患者(関節症状のある患者も含む)2,000人以上を評価したリサンキズマブの国際共同治験のP3試験は、主要な4つの臨床試験、ultIMMa-1、ultIMMa-2、IMMhance、IMMventで構成。4つの試験の主要評価項目を通して、新たな安全性のシグナルを検出することなく、リサンキズマブは全ての主要評価項目と重要な副次評価項目を満たした。国内の臨床試験では、中等症から重症の尋常性乾癬および関節症性乾癬の患者に対するリサンキズマブの評価に加え、乾癬性紅皮症と膿胞性乾癬の患者についても有効性と安全性が検討された。
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・アッヴィ合同会社 プレスリリース