HLAホモ接合体細胞を有する健康なドナーからiPS細胞を作製
京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は4月27日、新たに末梢血由来iPS細胞株を作製し、その提供を開始したと発表した。
CiRAでは、再生医療実現拠点ネットワークプログラムの一環として、2013年度より再生医療用iPS細胞ストックプロジェクトを本格的に進めている。同プロジェクトは、HLAホモ接合体の細胞を有する健康なドナーからiPS細胞を作製し、あらかじめさまざまな品質評価を行った上で、再生医療に使用可能と判断できるiPS細胞株を保存する。
日本人の約32%をカバー
今回提供を開始した末梢血由来のiPS細胞株は、日本人で3番目に高頻度に見られるHLA型(A*24:02-B*07:02-DRB1*01:01)をもつ細胞株。このiPS細胞ストックと、すでに提供を行っているiPS細胞ストックと合わせると、日本人の約32%をカバーできると考えられ、より広い患者を対象とした再生医療の提供が期待されるという。
CiRAでは、引き続き日本人で頻度の高いHLAホモ接合体を有するドナーに協力を仰ぎ、日本人の5割程度をカバーできる再生医療用iPS細胞ストックの構築を目指し、iPS細胞の製造に取り組むとしている。
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