高コレステロール血症と家族性高コレステロール血症の効能・効果で
MSD株式会社とバイエル薬品株式会社は4月23日、小腸コレステロールトランスポーター阻害剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤の配合剤である「アトーゼット(R)配合錠LD」および「アトーゼット配合錠HD」(一般名:エゼチミブ/アトルバスタチンカルシウム水和物)を発売したと発表した。
アトーゼット配合錠は、小腸コレステロールトランスポーター阻害剤であるエゼチミブ(製品名:ゼチーア(R)錠)と、HMG-CoA還元酵素阻害剤であるアトルバスタチンカルシウム水和物を含有する配合剤。高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の効能・効果で、2017年9月に、製造販売承認を取得していた。なお、添付文書には、効能・効果に関連する使用上の注意として「高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の治療の第一選択薬として用いないこと」と記されている。
ゼチーアと同じくMSDとバイエル薬品が共同販売
エゼチミブは、小腸においてコレステロールの吸収に関与するタンパク質(コレステロールトランスポーター)であるNiemann-Pick C1 Like 1(NPC1L1)のコレステロール輸送機能を阻害することにより、小腸からの胆汁性および食事性コレステロールの吸収を阻害する。一方のアトルバスタチンは、肝臓でのコレステロールの生合成の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を選択的かつ競合的に阻害。コレステロールの生合成を阻害する。
エゼチミブとアトルバスタチンの配合剤は、2017年4月現在で、世界40以上の国と地域で承認されている。ゼチーアは、日本国内においてMSDとバイエル薬品が2007年より共同販売を行っており、同剤に関しても両社が共同販売を行う予定。
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・MSD株式会社 ニュースリリース