医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 日本初のPARP阻害剤リムパーザ、再発卵巣がん治療薬として販売開始-AZ

日本初のPARP阻害剤リムパーザ、再発卵巣がん治療薬として販売開始-AZ

読了時間:約 49秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年04月20日 AM11:30

DNA損傷応答機能を活用した新規作用機序

アストラゼネカ株式会社は4月18日、「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣がんにおける維持療法」を効能・効果として、「リムパーザ(R)錠(300mg1日2回投与)」(一般名:)の販売を開始したと発表した。


画像はリリースより

リムパーザは、日本初のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤。DNA損傷応答()機能を活用した新規作用機序を持ち、DNAの相同組換え修復機構が機能していないがん細胞で特異的に細胞死を誘導する。

安全性を保ちながらの死亡リスク低下に期待

再発卵巣がんは根治が困難であり、延命やQOLの改善を目的とした治療が行われる。リムパーザは、がん細胞に特異的にはたらく分子標的薬であることから、忍容可能な安全性プロファイルを保ちながら、病勢進行や死亡リスクを下げることが期待される。また、経口剤のため、注射による疼痛や点滴のために必要な時間的拘束といった患者負担の回避にも期待が寄せられる。

なお、アストラゼネカは、厚生労働省の定める「」のもと、2018年1月19日の製造販売承認取得以降、薬価収載前日までに限定して、同剤の無償提供を実施していたが、今回の薬価収載にともない終了した。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 子宮体がん一次治療で免疫チェックポイント阻害薬とPARP阻害薬の併用「薬物療法にパラダイムシフト」
  • ポライビー 、未治療のDLBCLに対する良好な5年データ発表-ロシュ
  • PTSDに対するブレクスピプラゾールP3試験、症状を有意に改善-大塚製薬ほか
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入
  • レポトレクチニブ「がん細胞が耐性を獲得しにくく、長期使用に期待」