医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 新規がん標的獲得に向けた共同研究契約を締結-第一三共と米DarwinHealth

新規がん標的獲得に向けた共同研究契約を締結-第一三共と米DarwinHealth

読了時間:約 1分7秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年04月09日 AM11:30

独自のバイオインフォマティクス技術に強み

第一三共株式会社と米DarwinHealth,Inc.(ダーウィンヘルス)は4月5日、DarwinHealthが保有するバイオインフォマティクス技術を用いた新規がん標的の獲得を目的に、共同研究契約を締結したと発表した。

バイオインフォマティクス技術とは、遺伝子やタンパク質の配列情報、発現情報など、生命体から得られる膨大な情報を、コンピューターの計算能力を駆使して効率的に解析し、生物学的に意味のある、または研究者にとって有益な情報を抽出する技術のことである。

DarwinHealthは、米国コロンビア大学のアンドレア・カリファーノ博士の研究室が開発した技術に基づいて設立されたベンチャー企業。がん細胞の遺伝子発現状況に基づいた独自のバイオインフォマティクス技術によって、新規がん標的やバイオマーカーの探索ならびに特定の薬剤の適切な適応がん種を見出すことに優位性を持つ。

創薬初期標的探索で新たに共同研究を開始

2016年に開始した共同研究は、第一三共グループが保有する化合物について、新規のバイオマーカーおよび標的適応疾患を見出すことを目的としている。今回新たに開始する共同研究は、創薬の初期標的探索であり、がん標的候補の獲得を目的としたものである。

この契約に基づき、両社は特定のがん種についてDarwinHealthの技術を用いて標的候補の探索・評価・検証をし、第一三共はDarwinHealthに対し契約一時金、各種マイルストンおよび販売ロイヤルティを支払う。

DarwinHealth独自のバイオインフォマティクス技術と第一三共の創薬力を組み合わせることで見出された成果が、がん患者へ新たな治療の選択肢を提供するための有効な手段になり得ると両社は期待を述べている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 加齢による認知機能低下、ミノサイクリンで予防の可能性-都医学研ほか
  • EBV感染、CAEBV対象ルキソリチニブの医師主導治験で22%完全奏効-科学大ほか
  • 若年層のHTLV-1性感染症例、短い潜伏期間で眼疾患発症-科学大ほか
  • ロボット手術による直腸がん手術、射精・性交機能に対し有益と判明-横浜市大
  • 前立腺がん、治療決定時SDMが患者の治療後「後悔」低減に関連-北大