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【17年度薬学教育評価】6年制評価で13大学「適合」-卒業研究に試験課す不適切例も

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2018年04月04日 AM10:10

薬学教育評価機構は、2017年度の6年制薬学教育評価を専門分野別に行った結果をまとめた。昨年度の対象となった愛知学院大学、、高崎健康福祉大学、、長崎大学、、北海道科学大学(旧北海道薬科大学)、、安田女子大学、立命館大学の13校全てで評価基準に適合と認定されたが、複数の大学に対して入学者選抜や卒業研究に試験を課していること、不十分な研究時間などの問題点を指摘。早急に適切な改善措置を講じるよう求めた。認定期間は2025年3月31日まで。

今回、昨年度の評価対象となった13校の薬学教育プログラムについて評価を行った結果、全ての大学で適合と認定された。ただ、適合と認定された大学のうち、高崎健康福祉大学に対しては、卒業研究に試験を課していることを「極めて重大な問題」と指摘。早急に適切な改善措置を講じ、対応状況に関する報告書を改善が認められるまで毎年提出することを求めた。

愛知学院大学に対しても、試験の不合格者の一部を既履修者とし、再履修の必要がないことを「低学力者の指導方法として問題」と指摘して改善を求めた。

岩手医科大学には、カリキュラムが国家試験対策に偏重していることや卒業研究の実施期間が十分でない点を指摘。国家試験対策科目の総合講義に対応する総合試験を実質的な卒業試験としていることを「国家試験合格の可能性がある学生の選抜に利用していると判断される」として改善を求めた。

帝京大学にも、受験準備教育が多く設定され、選択科目や独自科目の時間数が制限されている点を指摘。受験準備教育の時間数を減らすと共に、国家試験対策の講義、演習による卒業研究の時間的圧迫を改善するよう求めた。

長崎国際大学には、基礎学力不足の学生がやや多いとし、入学者選抜の方法と体制を改めるよう求める一方、卒業の可否判定に直結する必修科目である「総合演習IIIB」の合否を教授会審議で決定している制度を好ましくないと指摘。早急な改善を求めた。

日本大学にも、ストレートで卒業する学生の割合が低いことも含め、入学者選抜制度の見直しを要求。学士課程修了認定が主に国家試験を意識した総合講義の試験を用いて行われ、卒業率が低い状況が続いていることを問題視。修了認定方法や基準の改善を求めた。

明治薬科大学では、共用試験や国家試験を目的とした薬学演習、総合医療薬学演習の講義を予備校講師が担当していることを指摘。大学教員が講義するよう改善を求めたほか、共用試験の合格者に必修科目である薬学演習の単位を試験なしで認めていることを問題視し、改善を促した。

■日本薬大は再評価で適合-依然として多くの改善点

一方、13年度に総合判定が保留された日本薬科大学の再評価結果もまとめ、評価基準に適合と認定した。認定期間は21年3月31日まで。ただ、再評価で評価基準に適合していると認められたものの、依然としてカリキュラムに多くの問題点が指摘された。

「薬学演習IIIA、B」における予備校の関与、卒業研究期間の長期にわたる組織的、継続的な補講、演習を実施しないよう改善を要求した。

さらに、入学者の基礎学力を担保できるよう入試制度の改善を求めたほか、「薬学総合演習II」の未修得のみによる卒業延期率については、十分な改善がうかがえないと指摘。各学年の進級基準による公正かつ厳格な判定を行うよう、教員の意識改革を含めた根本的な改善を早急に行うことを求めた。

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