医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > ALK融合遺伝子陽性NSCLC治療薬ジカディア、用法・用量変更申請-ノバルティス

ALK融合遺伝子陽性NSCLC治療薬ジカディア、用法・用量変更申請-ノバルティス

読了時間:約 1分14秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年04月02日 PM02:00

「450mgの1日1回食後投与」に変更申請

ノバルティス ファーマ株式会社は3月29日、ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)の治療薬「(R)カプセル150mg」(一般名:)について、用法および用量を「450mgの1日1回食後投与」に変更するための製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことを発表した。

ジカディアは、受容体チロシンキナーゼであるALKの自己リン酸化を阻害し、がん細胞の増殖を抑制する経口ALK阻害剤。日本では2016年3月に、クリゾチニブに抵抗性又は不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞がんを効能・効果として承認を取得。2017年9月に、ALK融合遺伝子陽性NSCLCに対する一次治療薬として、製造販売承認一部事項変更の承認を取得している。

国内の統計では、年間約7万人が肺がんにより死亡。肺がんは日本人のがんによる死亡原因の第1位とされており、年間約11万人が新たに肺がんと診断されている。肺がんの約85%がNSCLCと診断され、NSCLC患者の約3~5%が、がん細胞の増殖を促進するとされるALK融合遺伝子を有すると報告されている。

副作用の消化器症状が治療継続の課題のひとつに

現在、ジカディアの用法および用量として、750mgの1日1回空腹時投与が承認されている。ジカディアを服用している患者に出現する主な副作用には、悪心、嘔吐、下痢といった消化器症状がある。多くの消化器症状は、制吐剤や止瀉薬を用いた対症療法により管理可能ではあるものの、治療継続の課題のひとつとなっている。

同社は、このような患者の負担を軽減するために、有効性を保ちながら、消化器症状の発現の軽減により安全性プロファイルを改善できる用法および用量を検討するため、CLDK378A2112試験を実施。今回の承認申請は、同試験によるジカディアの薬物動態、有効性および安全性の評価に基づいている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入
  • レポトレクチニブ「がん細胞が耐性を獲得しにくく、長期使用に期待」
  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待