厚生労働省は14日付で、塩野義製薬のインフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」(成分名:バロキサビルマルボキシル)の1成分2品目を薬価基準に緊急収載する。初の先駆け審査指定品目であり、インフルエンザシーズン中に治療選択肢を提供することは公衆衛生上意義があると判断した。7日に中央社会保険医療協議会総会で了承された。
同剤の薬価算定に当たっては、第一三共の「イナビル吸入粉末剤20mg」を比較薬とし、類似薬効比較方式Iを適用。新規作用機序を持ち、既存薬のオセルタミビルと比較してウイルス排出期間の短縮が認められたものの、インフルエンザ罹患期間の短縮を示した既存薬が複数存在することを踏まえ、5%の有用性加算を付けた。また、小児を含めた日本人1000例以上を対象に臨床試験が実施され、世界に先駆けて日本で承認されたことを受け、10%の先駆け審査指定制度加算も付けた。