日本初の院内完結型CAP-LAP対応施設を有する阪大病院
大阪大学医学部附属病院は3月5日、タカラバイオ株式会社およびサーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループ・ライフテクノロジーズジャパン株式会社と、がんクリニカルシーケンスの社会実装を目指した連携推進についての協議を開始したと発表した。
画像はリリースより
がんクリニカルシーケンスは、患者に最適な化学療法(分子標的薬剤や抗がん剤など)を調べる手法のひとつとして、患者のがん関連遺伝子異常を網羅的に解析するなど、近年注目されている。
阪大病院に設置されたクリニカルシーケンスラボは、日本初の院内完結型CAP-LAP対応(CLIA準拠)施設。同院においては、がんクリニカルシーケンスの臨床研究および先進医療を三者で実施する予定だ。同院のラボで使用するがん遺伝子パネル検査は、次世代シーケンサーを用いた検査としてすでに米国食品医薬局(FDA)に認可されており、国際基準のがん遺伝子パネルと品質管理体制で研究にあたることができるという。
サーモフィッシャーががん遺伝子パネルを提供
今回の連携では、サーモフィッシャーががん遺伝子パネル「Oncomine(TM)Target Test」を提供。タカラバイオが次世代シーケンサーを用いてデータ取得・解析を行い、大阪大学は医学的解釈が可能な専門家集団(エキスパートパネル)を組織し、解析結果を評価する。
ゲノム情報に基づき、疾患の診断や治療を行うゲノム医療は、特にがん領域において、新たな診断法・治療法の開発や効果的な薬剤の選択などに繋がると期待されている。今後は、臨床研究を実施したのち、先進医療の実施や、がん遺伝子パネル検査として薬事承認取得を目指していくなど、がんクリニカルシーケンスの社会実装に向けた連携の推進を進めていく予定としている。
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