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【規制改革WG】遠隔服薬指導の導入を-対面原則が患者負担に

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2018年02月23日 AM10:30

政府の規制改革推進会議「医療・介護ワーキンググループ」は20日、遠隔診療の実態について、タブレット端末を用いた遠隔診療を実践している福島県南相馬市の小高病院からヒアリングを行った。看護師を派遣することで患者の状態を聞き出しやすい診察を進めている一方で、遠隔で服薬指導できないことが患者の負担になっている現状を指摘。委員からも、遠隔による服薬指導の導入を求める声が相次いだ。

南相馬市小高区は、東日本大震災以降に高齢化が急速に進み、高齢化率が50%を超えている。そのため小高病院は、外来・訪問・遠隔を組み合わせた診療を提供している。

遠隔診療を受けている患者15人のうち、・高脂血症が大半を占め、診察時にはタブレットを持参した看護師が自宅を訪問することで効率的に患者の状態を聞き出し、円滑な診察を進めている。

ただ、遠隔の服薬指導が認められていないことから薬局に行くことが患者の負担になっていること、都市部と比べてタブレットの操作に慣れていない人が多いことなど、遠隔診療の課題を挙げた。特に、服薬指導については「遠隔診療が進みつつある中で、出口である服薬指導が対面でなければいけないのは明らかにおかしい」と現行制度に不満を示した。

委員からも、「月に1回や隔月で遠隔診療を入れることが認められているのに、服薬指導は常に対面でなければいけないのは道理が通っていない」「全国一律に進めるべきということではなく、各地域の工夫を公表してもらい、情報を共有しながら良い部分を取り入れていくべき」「医療過疎、高齢化問題が進む中では医療の効率化が必要なので、ICTを可能な限り取り入れるべき」など、遠隔服薬指導の導入を求める意見が相次いだ。

これら意見に対して、厚生労働省は「困っているというニーズは確かに認識したが、遠隔診療のガイドラインの検討も進んでいるので、状況を見ながら判断したい」と回答を保留。また、「医師も遠隔で診療しようとしているのに、チーム医療の中で薬剤師だけが対面でなければいけないのはおかしい」との声に対しては、「特区の実績をある程度見て、本当に遠隔で服薬指導しても大丈夫というケースが見えないと動きづらい」との回答にとどめた。

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