■外来化学療法にPBPM
外来癌化学療法について、病院と薬局が経口抗癌剤の治療管理に関するプロトコールを交わし、合意に基づいて薬局薬剤師が次回来院時までの間に発生した副作用の有無等を電話でフォローアップしたところ、休薬や処方変更等によって副作用の重篤化を回避できたことが、厚生労働科学研究班「薬剤師が担う医療機関と薬局間の連携手法の検討とアウトカムの評価研究」(代表:安原真人帝京大学薬学部特任教授)の中間解析結果で明らかになった。副作用の不安解消や対処方法の指導など、薬局薬剤師が介入することで、患者の安心と安全な抗癌剤治療につながっていた。
抗癌剤や支持療法薬の院外処方が急増する中、薬局で服薬指導を行う機会が増えているものの、例えば4週間ごとに通院している場合、外来診療後に患者が医師や薬剤師と接するのが4週間後になってしまい、その間に発生する副作用などの問題に十分対応できない課題があった。また、処方箋を通じた情報伝達のため、病院と薬局で患者情報が十分に共有できず、連携が不十分な現状があった。