PD-L1発現の有無にかかわらず
米ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は2月5日、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)とヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法を化学療法と比較評価した進行中の第3相CheckMate-227試験において、PD-L1発現の有無にかかわらず、腫瘍遺伝子変異量(TMB)が高レベル(10変異/メガベース以上「mut/mb」)のファーストラインの進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者で、併用療法が無増悪生存期間(PFS)の主要評価項目を達成したと発表した。
CheckMate-227試験は、ファーストラインの進行NSCLC患者2,500例以上を対象に、非扁平上皮がんおよび扁平上皮がんの組織型にわたり無作為に割り付け、オプジーボを含むレジメンとプラチナ製剤を含む2剤併用化学療法を比較評価した非盲検第3相臨床試験。同試験は3つのpartで構成され、Part 1aでは、PD-L1陽性患者を対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法およびオプジーボ単剤療法を化学療法と比較評価。Part 1bでは、PD-L1陰性患者を対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法およびオプジーボと化学療法の併用療法を化学療法と比較評価した。
評価可能な患者のうち約45%が高レベルのTMB
今回の発表は、オプジーボとヤーボイの併用療法群および化学療法群に関する、Part1全体の解析結果に基づくもの。Part1では、オプジーボとヤーボイの併用療法について、2つの主要評価項目を設定した。1つは、PD-L1陽性患者における全生存期間(OS)で、Part 1aに組み入れられた患者で評価された。もう1つは、PD-L1発現の有無にかかわらず、TMBが高レベルの患者におけるPFSで、Part 1a/1bに組み入れられた患者で評価された。同試験でTMBが評価可能な患者のうち、約45%が高レベル(10mut/mb以上)のTMBを有していたという。
TMBは、Foundation Medicine社(FMI)のFoundationOne CDxを用いて測定された。また、OSの中間解析の結果に基づき、データモニタリング委員会は試験を継続するよう推奨。オプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、ファーストラインのNSCLCにおけるオプジーボ3mg/kgを2週間間隔および低用量のヤーボイ(1mg/kg)を6週間間隔の併用療法で、これまでに報告されているものと一貫していた。
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・ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社 プレスリリース