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ADTとエンザルタミド併用、CRPCの転移・死亡リスクを有意に減少-アステラス

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2018年02月08日 PM02:00

非転移性去勢抵抗性前立腺がん患者を対象に

アステラス製薬株式会社は2月6日、米ファイザー社と共同で開発・商業化を進めている経口アンドロゲン受容体阻害薬「エンザルタミド」(製品名:(R))について、非転移性去勢抵抗性前立腺がん患者を対象として実施した第3相PROSPER試験の臨床データを発表した。このデータは、サンフランシスコで開催される2018年米国臨床腫瘍学会泌尿生殖器がんシンポジウム( GU2018)で発表される。

PROSPER試験は国際共同無作為化プラセボ対照二重盲検試験。米国、カナダ、欧州、南米、アジア太平洋地域の医療機関において、非転移性去勢抵抗性前立腺がん患者約1,400名が組み入れられた。アンドロゲン除去療法()後に前立腺特異抗原(PSA)レベルが上昇し、前立腺がんが進行した患者のうち、無症候性で、現在および過去に転移が確認されていない患者が対象。ADTに加え、エンザルタミド(160mg 1日1回)を投与した群とプラセボを投与した群の2群間で比較した。

転移・死亡リスクが71%減少、PSA進行リスクも93%低下

その結果、ADT単独での治療と比較し、ADTとエンザルタミドを併用投与することで、転移および死亡するリスクが統計学的有意に減少。無転移生存期間(中央値)は、ADTとエンザルタミドを投与した群では36.6か月であったのに対し、ADT単独治療群では14.7 か月で(n=1401; HR = 0.29 [95% CI: 0.24-0.35]; p < 0.0001)、転移および死亡するリスクが71%減少したという。

さらに同試験では、副次的評価項目としてPSA上昇までの期間、新たな抗がん剤治療を行うまでの期間、および全生存期間(OS)についても評価した。ADTとエンザルタミドを投与した群は、ADT単独治療群と比較して、PSA進行のリスクが93%低下した(HR = 0.07 [95% CI: 0.05-0.08]; P < 0.0001)。また、エンザルタミドとADTの併用によってPSA上昇までの期間が、ADT単独群と比較してADTとエンザルタミド併用群では、33.3か月(中央値)延長したという(37.2 か月[95% Cl: 33.1-NR] vs. 3.9 カ月[95% Cl: 3.8-4.0])。

今回の試験で得られた結果を受け、アステラス製薬とファイザー社は米国食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)に追加承認申請を実施。FDAとEMAは申請書の確認が完了し、申請が受理可能かを判断するための審査期間をそれぞれ設けている。さらに、各国の規制当局にもデータを提出している。(横山香織)

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