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3剤配合剤PT010、COPD患者対象のP3試験で主要評価項目6項目で有意な改善-英AZ

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2018年02月01日 PM01:30

//ホルモテロールフマル酸配合

英アストラゼネカ社は1月26日、ブデソニド・グリコピロニウム・ホルモテロールフマル酸配合剤「PT010」の、中等症から最重症の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者を対象に実施した第3相「KRONOS試験」のトップライン結果を発表した。

PT010は、Aerosphere薬剤送達技術を用いた加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)による吸入ステロイド薬()「ブデソニド」320μg、長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬()「グリコピロニウム」14.4μg・長時間作用性β2刺激薬()「」9.6μgの配合剤。

KRONOS試験は、PT010の有効性と安全性を評価する、多施設無作為化二重盲検並行群間比較24週持続投与試験。同試験は、PT010とBevespi Aerosphere(pMDIによるグリコピロニウムとホルモテロールフマル酸14.4/9.6μgの配合剤)、シムビコートタービュヘイラー(ブデソニドとホルモテロールフマル酸400/12μgの配合剤)およびPT009(Aerosphere薬物送達技術を用いたpMDIによるブデソニドとホルモテロールフマル酸320/9.6μgの配合剤、PT010の臨床試験において対照薬として使用している薬剤)と比較した。患者はPT010、PT009、Bevespi Aerosphere、シムビコートのいずれかの1回2吸入を1日2回吸入した。

日本での薬事承認申請は2018年下半期を予定

その結果、PT010は、2剤配合剤との比較で、1秒量(FEV1)で評価した呼吸機能の主要評価項目7項目のうち6項目において、統計学的に有意な改善を示した。KRONOS試験全体では、対照薬PT009を評価する非劣性評価項目2項目を含む主要評価項目9項目のうち8項目を達成。また、同試験で認められたPT010の安全性あるいは忍容性に関するデータにおいて、想定外のものはなかったという。KRONOS試験の結果は今後、学会等で発表される予定。

なお、アストラゼネカ社は、最初の薬事承認申請を2018年下半期に日本および中国で実施する予定だという。その後、2019年に米国と欧州において薬事承認申請を行う予定としている。

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