厚生労働省は26日、2017年8月28日に開催された第19回ジェネリック医薬品品質情報検討会の概要を公表した。解熱鎮痛消炎剤の後発品8品目の溶出試験を行った結果、生物学的同等性などには問題が認められなかったものの、3製剤で先発品の溶出曲線と類似の範囲になく、メーカーが溶出性の改善に向け対応することとなった。
第19回検討会では、2016年3月の第16回検討会で選定された解熱鎮痛消炎剤8品目について、4種類の試験液による溶出挙動の検討を行った結果が報告された。その結果、大原薬品の「エトドラク錠100mg」「同200mg」、辰巳化学の「アクタリット錠100mg」について、規格には適合していたものの、複数の試験液で溶出が遅く、オレンジブックの先発品の溶出曲線と類似の範囲になかった。また、辰巳化学の「メロキシカム錠5mg」でも、規格に適合していたものの、先発品の溶出曲線と類似の範囲にないことが確認された。
これら3品目の安全性に問題はないとされ、各メーカーが原因究明と溶出性の改善に向けた検討を行い、次回以降の検討会で報告することになった。
そのほか、ザルトプロフェン錠、プラノプロフェン錠、イブプロフェン錠、アセトアミノフェン細粒、アセトアミノフェンドライシロップの5品目については、適切な溶出性を有していることが報告された。
また、同検討会では、16年度下半期の文献と学会発表、医薬品医療機器総合機構に相談のあった内容も報告された。前回の検討会で先発品よりも粘着力が弱いことや剥がれやすさが指摘され、問題事例の情報を集めることを決めていた皮膚適用製剤について、現在は薬剤師会の協力を得て情報収集を進めているとした。