新規作用機序をもつ1日1回経口投与の慢性便秘症治療薬
エーザイ株式会社とその消化器事業子会社であるEAファーマ株式会社ならびに持田製薬株式会社は1月19日、胆汁酸トランスポーター阻害剤「グーフィス(R)錠5mg」(一般名:エロビキシバット水和物)について、EAファーマが日本において、慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)に係る製造販売承認を取得したと発表した。
便秘症は高頻度に認められる疾患であり、特に女性と高齢者の罹患比率が高いといわれている。便秘症では、排便回数の減少に加えて、残便感、硬便等の症状が認められ、慢性化することで多くの患者はQOL(生活の質)の低下に悩まされる。
グーフィス錠は、EAファーマがスウェーデンのAlbireo AB社から導入した新規作用機序をもつ1日1回経口投与の慢性便秘症治療薬。胆汁酸の再吸収に関わるトランスポーターを阻害し、自然な排便を促すことが期待されている。
胆汁酸の再吸収に関わるトランスポーターを阻害、自然な排便を促す
今回の製造販売承認は、主に、国内における慢性便秘症患者を対象とした第3相試験(プラセボ対照二重盲検比較試験)に基づくもの。同試験においてグーフィス錠またはプラセボを1日1回14日間経口投与した結果、主要評価項目である自発排便回数の変化量において、グーフィス錠投与群は、プラセボ投与群と比較して統計学的に有意な改善を示した。また、完全自発排便回数の変化量、便の硬さ等の副次評価項目においても、統計学的に有意な改善が認められた。なお、同試験においては、重篤な有害事象は認められなかったという。
同剤はEAファーマと持田製薬が共同開発を行っており、薬価基準収載後、日本国内において同一製品名にてそれぞれ両社が販売を行う予定。また、EAファーマとエーザイはコプロモーション契約を締結し、同剤に関連する適正使用情報を共同で提供する予定。
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