日本国内で実施中のP3試験のうち、比較試験の速報結果を発表
日本たばこ産業株式会社(JT)と鳥居薬品株式会社は1月12日、JAK阻害剤「JTE-052」の皮膚外用製剤について、日本国内で実施中の第3相臨床試験のうち、比較試験の速報結果を発表した。
アトピー性皮膚炎は痒みを伴い慢性的に経過する皮膚炎(湿疹)。その根本には皮膚の乾燥とバリアー機能異常といった皮膚の生理学的異常があり、そこへさまざまな刺激やアレルギー反応が加わって発症すると考えられている。
同試験は、アトピー性皮膚炎患者を対象に、JTE-052軟膏を4週間投与した際の有効性および安全性について、プラセボを対照とした二重盲検、無作為化、並行群間比較法により検討する試験だ。
安全性および忍容性に関しては特に大きな問題認めず
今回得られた速報結果では、有効性の主要評価項目である投与開始日を基準とした最終評価時のmEASIスコアの変化率について、プラセボに対するJTE-052軟膏の優越性が確認された。mEASIスコアは、アトピー性皮膚炎の重症度評価として周知されているEASI(Eczema Area and Severity Index)スコアから、頭頸部スコアを除いたもの。また、JTE-052軟膏の安全性および忍容性に関して、特に大きな問題は認められなかったという。
JTと鳥居薬品は、JTE-052の皮膚外用製剤について、2016年10月に日本国内における共同開発および販売に関する契約を締結。現在、アトピー性皮膚炎患者を対象として開発段階にある。今後は、同試験と並行して実施中の他の臨床試験の成績などをもとに、日本国内における製造販売承認申請を目指すとしている。
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・日本たばこ産業株式会社 プレスリリース