■薬局は事前連絡なく調整可
京都大学病院が独自に導入した院外処方箋への医師の指示記載によって薬局薬剤師は残薬調整を実施しやすくなり、その実施率は導入前の2.8倍に高まったことが明らかになった。薬剤費の削減効果も1.7倍になった。薬局が残薬を確認した場合の対応として2016年4月から、院外処方箋の備考欄に「残薬調整し調剤後にFAXで情報提供」との選択肢を独自に加えた結果、事前に病院に連絡する手間がなくなり、多くの薬局が残薬調整に取り組むようになった。効果が大きいとして同院薬剤部は、厚生労働省が定める院外処方箋様式にこの仕組みを取り入れることを提案している。
院外処方箋の備考欄に第三の選択肢を独自に加えた
残薬の解消を促進するため16年度の診療報酬改定で処方箋様式が改訂された。薬局が調剤時に残薬を確認した場合の対応として備考欄に▽医療機関へ疑義照会した上で調剤▽医療機関へ情報提供――の二つの選択肢の記載が義務づけられた。医師は必要に応じて選択肢にチェックを入れ、薬局薬剤師に対応を指示することになった。