マウス担がんモデルにおいて、抗腫瘍効果を確認
小野薬品工業株式会社は12月14日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(BMS社)と、同社が開発中のプロスタグランディンE2(PGE2)受容体の1つであるEP4受容体の選択的拮抗剤「ONO-4578」の開発および商業化についてライセンス契約を締結したと発表した。なお、同契約には、両社がPGE2受容体拮抗剤のプログラムにおける追加化合物を同定し、創薬するための提携も含まれているという。
ONO-4578は、小野薬品が創製した、PGE2受容体の1つであるEP4受容体に対する経口投与可能な選択的拮抗剤。同剤は、マウス担がんモデルにおいて、免疫抑制性の腫瘍微小環境を改善することにより、抗腫瘍効果を示している。国内では、小野薬品が既に第1相臨床試験を開始している。
日韓台では共同で開発および商業化
今回の契約によりBMS社は、日本、韓国、台湾、中国および東南アジア諸国連合(ASEAN)を除く、全世界におけるONO-4578およびPGE2受容体拮抗剤のプログラムにおける追加化合物の開発および商業化の権利を取得する。
同契約締結に伴い、小野薬品は、BMS社から契約一時金として、4000万ドルを受け取る。また、小野薬品は、開発の進捗および売上高に応じたマイルストン、並びに同社がBMS社に開発および商業化の権利を供与した国々での売上高に応じたロイヤルティを受け取るという。なお、日本、韓国および台湾においては、両社間の腫瘍免疫プログラムにおける現行の提携契約に基づき、開発および商業化を共同で進めていくとしている。
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・小野薬品工業株式会社 ニュースリリース