EZH1とEZH2の二重阻害剤
第一三共株式会社は12月12日、EZH1とEZH2の二重阻害剤である「DS-3201」の非ホジキンリンパ腫患者を対象とした第1相臨床試験の中間結果について、第59回米国血液学会(ASH)年次総会で発表したことを公表した。
DS-3201は、がん抑制遺伝子の発現を抑制するヒストンメチル化酵素EZH1とEZH2を二重に阻害する。非ホジキンリンパ腫の患者を対象とした同試験に加え、急性骨髄性白血病(AML)および急性リンパ性白血病(ALL)患者を対象とした第1相臨床試験を米国で実施中。
同試験は、再発または難治性の非ホジキンリンパ腫患者を対象とした国内試験で、複数の用量での同剤の安全性、忍容性および薬物動態等を評価し、第2相臨床試験の推奨用量を検討するもの。今回の発表内容は、同試験の用量漸増パートにおける安全性、忍容性および有効性の予備的データである。
評価可能な患者18名において、3名に4件の用量制限毒性
安全性については、評価可能な患者18名において200mgまたは300mgを投与した3名に4件の用量制限毒性が認められた。用量制限毒性4件の内訳は、グレード4の血小板数減少3例(投与量200mgで1例、300mgで2例)とグレード3の貧血1例(投与量300mg)だったという。
予備的有効性については、評価可能な患者17名中10名で完全寛解(CR)または部分寛解(PR)が認められ、全奏効率(ORR)は58.8%。ORRの内訳は、B細胞リンパ腫の患者11名中5名(45.5%)でPRが認められ、T細胞リンパ腫の患者6名中5名(83.3%)でCR(1名)またはPR(4名)が認められたという。
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