軟骨再生を目的に創製した再生細胞治療製品
株式会社ツーセルは11月29日、膝軟骨再生細胞治療製品「gMSC(R)1」の第3相比較臨床試験で、第1例目の手術を実施したと発表した。
gMSC1は、ツーセルが開発を進める再生細胞治療製品。滑膜由来の間葉系幹細胞(MSC)を用いており、大阪大学や広島大学との共同研究により軟骨再生を目的に創製した。無血清培地(STK(R)1、STK(R)2)を用いて創製された同種(他家)MSCの三次元人工組織で、軟骨再生に有効な治療法の提供が期待されているという。
標準治療法のマイクロフラクチャー法と比較・検討
今回の臨床試験は、膝関節における症候性の外傷性軟骨損傷患者および離断性骨軟骨炎の患者(靭帯損傷や半月板損傷などの合併症がある患者を含む)を対象に実施。gMSC1を移植した際の安全性および有効性を、標準治療法のマイクロフラクチャー法と比較・検討することを目的としている。
ツーセルは、中外製薬株式会社とgMSC1に関するライセンス契約を締結している。ツーセルは、国内での初回承認取得を目的とした当該臨床試験を含む臨床試験を実施し、同製品の製造・供給責任を担う。一方で中外製薬は、国内での同製品の共同開発権、独占的販売権と、海外での優先交渉権を保有している。また、製造販売承認申請、承認取得のための規制当局対応、販売および初回承認以降の臨床試験は、中外製薬が行う。
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