埼玉県にある新座病院(128床)は、科学的根拠に経済性を踏まえてまとめる医薬品の使用指針「フォーミュラリー」を院内で策定し、適正使用に役立てている。同種同効薬のうち、先発品しか存在しない成分とジェネリック医薬品(GE薬)が存在する成分の有効性や安全性、経済性をきめ細かく比較して優先順位を示し、院内でGE薬の使用を推進してきた。海外で確立されたこの仕組みは、医療費の増加抑制が課題となる日本でも国家施策の観点から注目されている。聖マリアンナ医科大学病院の導入事例が広く知られているが、今後は新座病院のような中小病院でも導入が進みそうだ。
■新座病院が3領域策定
新座病院は、回復期リハビリテーション病棟(96床)が主体の病院。回復期リハ病棟の薬剤費は入院料に包括され、出来高では算定できない。薬剤費を抑えることが病院経営上の課題だ。